かかの備忘録

調べたり、見たり聞いたり、考えたりした事を書いていきます

私の小屋願望

幼稚園くらいの時、よく連れて行ってもらった動物園の隣に公園があり、私は動物園よりもその後に寄るこの公園に来るのが楽しみだった。
近所の公園にはない大きな遊具があるのももちろんだが、コンクリートの家型の遊具が砂場の近くにいくつか点在していて、この中に入るのが楽しかった。

いつかここに住みたいと思っていた。
公園だから夜はきっと誰もいないから泊まっても大丈夫だろう、と。車で連れて来てもらっているのだから、自力で来るのは不可能だったのだが。

コンクリートの作り方を大人に聞いたり、どこか小屋を作っても大丈夫な場所はないか考えたり、子供一人で暮らすのは良くないだろうから、いつも近所で見かける浮浪者のおじさんに一緒に暮らしてもらうのはどうかと考えたりした。(とんでもなく危ないこと考えてましたね)

こんな事を思い出したのは、高村友也さん著『自作の小屋で暮らそう』を読み始めてから。
どうして外の小屋(幼稚園児の私にははコンクリートの家型しか思いつかなかったが)に住みたかったか。
誰にも邪魔されず寝っ転がっていたかったから。なんだと思う。高村さんと同じに。

たぶん、我が家には両親と祖父母、姉がいて、自分の部屋がなく、いつも家には人がいて、誰にも邪魔されない場所が欲しかったんだと思う。まあ、小さい子をひとりきりにするのは普通ないだろうけど。

ただ、高村さんの、誰にも邪魔されず寝っ転がっていられる場所を作りたい、という趣旨の本を読んだ時に、滅茶苦茶そう思っていた自分を思い出してしまったという事です。

まず土地を手に入れ、テント暮らしからホームセンターで購入した資材で、出来るだけ安く小屋を作っていく、それも元々DIYの知識や技術を持っていたわけではない普通の人が。
というのがまるで自分が小屋を建てているような気分で読めて、夢が叶ったようでした。

今からでも実践すれば良いじゃないかと思う方もおられるかも知れませんが、すでに結婚して、子供も持ち家もあり、文明的な生活が大好きな夫もいるので、自分が自由に時間を使えるようになるのはまだかなり先になりそうです。